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Googleサジェストの仕組み
2019.08.24Googleのサジェストという機能をご存知でしょうか。
Googleは様々なサービスを提供しており、その全てを把握することは簡単ではありません。しかしGoogleサジェストは最もポピュラーな機能であり、Googleの主要機能である「検索」に使われています。Googleで検索をする際にはGoogleサジェストを活用している方も多いかと思います。
当記事では、「Googleサジェストとは」「その仕組み」「Yahoo!サジェストとの違い」について解説します。
目次
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1.Googleサジェストとは
下記の画像はGoogle検索時の画面です。
Googleの検索欄に「かせい」と入力すると、入力文字の下に「家政婦」や「火星」「苛性ソーダ」などの単語が複数並びます。これらの単語がGoogleサジェスト機能となります。
サジェスト(suggest)は「提案する」という意味です。つまり、家政婦、火星、苛性ソーダといった単語は、Googleがユーザーに「調べたい内容はこれではないでしょうか」と提案しているのです。
「かせい」と入力するだけで「家政婦、火星、苛性ソーダ」などのキーワードが表示される機能は「予測変換」と呼ばれます。そして「家政婦、火星、苛性ソーダ」などの文字は「サジェストキーワード」と呼ばれます。
Googleの検索システムが、ユーザーが出した小さなヒントから予測変換してサジェストキーワードを出すことが、Googleサジェストの機能です。
Googleサジェストは、ユーザーの検索作業を効率化します。
もし予測変換がなければ、ユーザーは「かせい→火星」と変換してから検索しなければなりません。「かせい」と入力しただけで「火星」を提案してくれれば、ユーザーは作業を1ステップ省略する事が可能となります。
ビジネスや研究などの調べものでGoogle検索を使用している方は、1日に何十回も検索機能を利用する場合もあるかと思いますが、1回の検索で1ステップ省略できることは効率化に大きく貢献します。
Googleの予測変換能力は優れており、入力文字を「かせい」から「火星」変えると、次のようなサジェストキーワードが表示されます。
Googleサジェストはまず、「『火星』と入力したということは、苛性ソーダについての情報をユーザーにサジェストする必要はない」と判断します。
さらに、「『火星』と入力したが、もしかしたら『家政婦』の間違いではないのか」と予想し、「家政婦のミタゾノ主題歌」もサジェストキーワードに入ってきます。
Googleサジェストは、ユーザーの思考を先読みするように動作します。
検索欄に「火星と太陽」と入力すると、サジェストキーワードは次のように表示されます。
「火星と太陽の距離 227,900,000㎞」と表示されました。これはGoogle検索のシステムが「火星と太陽の両方を知りたい人は、大抵その距離を知りたがる」と予測するからです。
こういったシステム上の細かな気配りこそ、Googleがユーザーを惹きつける醍醐味と言えるでしょう。
2.Googleサジェストの仕組み
Googleサジェストがサジェストキーワードを提示したり、ユーザーの思考を先回りしたりと、細かい気配りができる理由は「アルゴリズム」が優れている事にあります。
アルゴリズムとは「算法、計算方法、問題を解くための手順」などと訳されます。つまり、Google検索のシステムにアルゴリズムを設定することによって「かせい」を「火星」や「家政婦」に変換するよう調整しているのです。
Googleサジェストは「かせい」と入力しても「加勢」や「化成」は表示していません。それはGoogleサジェストが「このユーザーは加勢や化成は求めていない」と判断するからです。こういった判定もアルゴリズムの設定によるものです。
アルゴリズムの設定には、いくつかの特徴があります。
まず、アルゴリズムはユーザーごとに変わるよう設定されています。また、同じユーザーが同じ言葉を検索欄に入力しても、時期によってサジェストキーワードが変わってきます。
他にも、検索回数・関連サイトの存在・ユーザーの現在地・ユーザーの使用頻度等によって変わってきます。
2-1.検索回数によってサジェストキーワードが変わる
サジェストキーワードは、Googleのすべてのユーザーの検索回数によって変わります。
例えば検索欄に「おぷじ」と入力するだけで、「オプジーボ」というがんの治療薬の名前が表示されます。これは「おぷじ」と入力するユーザーのほとんどが、オプジーボを検索しているからです。
検索回数によってサジェストキーワードが変わるという点は、Googleサジェストのアルゴリズムは「世の中の潮流を読もうとしている」ともいえます。
2-2.関連サイトの存在によってサジェストキーワードが変わる
サジェストキーワードは、関連サイトの存在によって変わります。Googleは世界中のサイトを自動的に調べ、キーワードとサイトの内容を関連づけたデータを大量に収集しています。収集された大量のデータから判定し、多くのサイトで用いられているキーワードはサジェストキーワードに表示されやすくなります。
さらにGoogleはサイトごとの価値も独自に分析していて、価値が高いサイトで使われているキーワードをサジェストワードに表示しやすくしています。
2-3.ユーザーの現在地によってサジェストキーワードが変わる
サジェストキーワードは、ユーザーが現在いる場所によっても変わります。例えば、「耳鼻科」と入力すると、ユーザーが現在いる地域の耳鼻科クリニックや、耳鼻科がある総合病院に関する情報を優先します。
2-4.ユーザーの使用頻度によってサジェストキーワードが変わる
サジェストキーワードは、ユーザーごとの使用頻度によって変わります。Googleサジェストは、ユーザー1人ひとりの検索の使用状況を記録しています。
例えば、Googleでコンピュータに関する検索を多く行う場合、検索欄に「A」を入力するだけでサジェストキーワードに「AI」が出てくるようになります。これは、ユーザーがAI(人工知能)について頻繁に検索しているからです。
このように、Googleサジェストの機能はユーザーごとに最適化されていきます。
3.Yahoo!検索のサジェスト機能とはどう違うのか
Yahoo!にもサジェスト機能が搭載されています。そしてGoogle検索とYahoo!検索の両方を使っている方は、サジェストキーワードがほとんど同じであるが、表示結果が微妙に違うと思われる事もあるかもしれません。それは、Yahoo!とGoogleではサジェスト機能のアルゴリズムが少し違う事からきています。
Yahoo!もGoogleもサジェストで表示するデータを定期的に入れ替えをしております。
そして、Yahoo!とGoogleでは、入れ替え周期が異なっています。
Yahoo!の入れ替え周期は1日1回ですが、Googleの入れ替えは15日~3カ月に1回とされています。
4.Googleサジェスト機能の技術向上と、企業のリスク
Googleサジェストを大変便利に感じて利用している方は多いでしょう。ユーザー対する利便性を至上命題にしているGoogleにとって、サジェスト機能は技術力の見せ所です。
今後もGoogleサジェストにビッグデータ・AI技術が搭載が進む事で、ユーザーはさらにスピーディーに知りたい情報を得ることができるでしょう。
一方で、検索ユーザーにとって広く一般的に利用されるようになったサジェスト機能により、企業にとって大きなリスク要因も存在している状況です。
Googleサジェストに、特定の企業名と共にネガティブなイメージのあるキーワードが表示されてしまうといったケースがそれに該当します。
5.サーチエンジンに表示されるネガティブワードの対策は、当事務所にご相談ください。
Google・Yahoo!でのキーワード検索時にネガティブワードが表示されると、企業イメージが低下します。サジェストや虫眼鏡に「ブラック」「事故」「暴力団」「詐欺」と表示される事で、印象・評判が悪くなり、売上や求人に影響し、損害の原因になります。
悪評が拡散し炎上する事で、社会的信用が失墜する事を防ぐためには、早期対策が必要です。
当事務所では、サーチエンジンの検索補助機能に表示されたネガティブワードの対策を行います。ご希望のワードを表示させないために、まずはご相談ください。
監修者
野口 明男(代表弁護士)
開成高等学校卒、京都大学工学部卒。
旧司法試験に合格し、平成17年に弁護士登録後、日本最大規模の法律事務所において企業が抱える法律問題全般について総合的な法的アドバイスに携わる。平成25年に独立し法律事務所を設立、平成28年12月にアークレスト法律事務所に名称を変更し、誹謗中傷対策を中心にネットトラブル全般に幅広く関わる。
弁護士と企業とのコミュニケーションに最も重点を置き、中小企業の経営者のニーズ・要望に沿った法的アドバイス及び解決手段の提供を妥協することなく追求することにより、高い評価を得ている。
単に法務的観点だけからではなく、税務的観点、財務的観点も含めた多角的なアドバイスにより、事案に応じた柔軟で実務的な解決方法を提供する。
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