弁護士会照会（23条照会）

弁護士会照会とは、弁護士が職務上必要な事項について第三者へ各種の質問をしたり文書の送付を求めたりできる手続きです。弁護士法23条に根拠規定があるため「23条照会」とも呼称されます。

23条照会に対しては基本的に回答すべき義務があるため、多くの被照会者は回答します。ただし回答しなかった場合の処罰規定はありません。

ネット誹謗中傷トラブルへの対応で、弁護士会照会が役立つケースがあります。それはサイト管理者が「ドメイン代行業者」を利用していて特定できない場合です。ドメイン代行業者を利用していると、ドメイン代行業者の情報しか把握できないので、まずはドメイン代行業者に弁護士会照会を行ってサイト管理者を明らかにさせる必要があります。
ドメイン代行業者からサイト管理者の情報が開示されたら、そちらに発信者情報開示請求を行い、投稿者（誹謗中傷を行った本人）に関する情報開示を求めることが可能となります。

このように弁護士会照会は投稿者の特定に必須となるケースがありますが、その権限は弁護士にしかありません。ネット誹謗中傷トラブルで投稿者を特定する際には弁護士のサポートを受けながら進めましょう。