不法行為・不法行為責任

不法行為とは、故意や過失によって相手に損害を発生させる違法行為です。不法行為が行われた場合、加害者は被害者へ発生した損害を賠償しなければなりません。その責任が不法行為責任です。不法行為責任は民事的な責任であり、刑事罰を与えられる刑事責任とは異なります。刑事責任が発生しないケースでも民事的な不法行為責任が発生する可能性があります。

ネット上でも不法行為が行われるケースが非常に多くなっています。

  • 名誉権侵害
  • プライバシー権侵害
  • 肖像権侵害
  • 著作権侵害
  • 業務妨害
  • 脅迫、強要、恐喝
  • 詐欺
  • リベンジポルノ

上記のような行為はすべて不法行為となり、被害者は加害者へと損害賠償請求が可能です。プライバシー権侵害や肖像権侵害については罰則がないので刑事告訴はできませんが、権利侵害されたら不法行為にもとづく損害賠償として「慰謝料」を請求できます。認められる慰謝料の額はケースによって大きく異なります。

また名誉権侵害があれば名誉毀損罪や侮辱罪が成立します。著作権侵害や業務妨害、脅迫、詐欺、リベンジポルノなどの場合にもそれぞれ犯罪が成立します。そういった場合には被害者は不法行為にもとづく損害賠償請求の他、刑事告訴をして加害者への処罰を求めることも可能です。