非弁行為

非弁行為とは、弁護士でないものが報酬を受け取って業として法律業務を行うことです。たとえば弁護士でないものが報酬を受け取って法律相談を受けたり他人に代わって示談交渉を行ったりすると、非弁行為となります。非弁行為は「弁護士法」によって禁止されており、違反すると刑事罰も適用されます。

ネット上では「ネット誹謗中傷対策業者」が非弁行為を行うケースがあるので注意が必要です。ネット誹謗中傷対策業者とは、ネット掲示板、口コミサイト、SNS等への誹謗中傷の投稿を「削除代行」する専門業者です。ネットで誹謗中傷被害を受けて困っているとき、こういった業者に依頼すると問題の投稿を消してもらえると思い、依頼してしまう方がおられます。

しかしネット上の投稿削除請求や交渉は「法律業務」に該当するため、弁護士以外のものが代行すると「非弁行為」になります。ネット誹謗中傷対策業者を「非弁」と認定した判例も出ています。

また多くのネット掲示板などのサイトでは「権限のない業者からの削除依頼は受け付けない」対応をとっています。ネットで誹謗中傷、風評被害を受けたら対策業者ではなく弁護士に依頼しましょう。