逮捕歴を他人に調査されることはある?見つかる2つのパターン

逮捕歴を他人に調査されることはある?見つかる2つのパターン

【結論】逮捕歴は公的な犯罪者データベース(警察庁・検察庁・市区町村)からは一般人には開示されません。しかし、①興信所・探偵による聞き込み調査、②ネット上の実名報道記事の検索、の2つのパターンで判明するリスクがあります。ネット上の逮捕歴は弁護士に依頼して削除請求が可能です。

【結論】逮捕歴は住民票等の公的書類や警察・検察のデータベースからは一般人には調べられませんが、興信所・探偵の聞き込みやネット記事への実名掲載によって判明するリスクがあります。ネット上の逮捕歴は弁護士に依頼して削除が可能です。

逮捕歴とは、逮捕された履歴のことであり、前科(有罪判決を受けた記録)とは異なります。逮捕歴は国のデータベースに記録されますが、一般人がこのデータベースを閲覧することはできません。

しかし、調査の方法によっては逮捕歴が他人に知られてしまう場合があります。この記事では、逮捕歴が調査で見つかる2つのパターンと、その対処法について解説します。

目次

1.逮捕歴が他人に開示されることはない

逮捕歴が他人に開示されることはない

逮捕歴は捜査機関(警察・検察)のデータベースに記録されますが、これらのデータベースは一般人が閲覧することはできません。犯歴事務規定により、前科の照会ができるのは検察官または検察事務官のみです。

そのため、公的なルートから他人の逮捕歴が開示されることは基本的にありません。

【一般人が調べられない犯罪歴情報】

  • 警察庁の犯罪歴データベース(捜査機関のみアクセス可能)
  • 検察庁の前科調書(検察官・検察事務官のみ照会可能)
  • 市区町村の犯罪人名簿(選挙権確認等の行政目的のみ)
  • 裁判所の非公開記録(少年事件の記録等)

※ ただし、「官報」には破産情報が掲載されます。官報は誰でも閲覧可能な国の公式広報誌であり、過去の官報はインターネット官報(https://kanpou.npb.go.jp/)で一定期間閲覧できます。ただし、逮捕歴や前科が官報に掲載されることはありません(官報に掲載されるのは破産・相続等に限られます)。

2.調査で逮捕歴が見つかってしまう2つのパターン

調査で逮捕歴が見つかってしまう2つのパターン

2-1.ネット上に逮捕歴が残っているパターン

本名で実名報道された場合、その記事がネット上に残り続けます。ネット検索で名前を入力するだけで、簡単に逮捕歴を調べることができてしまいます。

また、ニュース記事の内容がSNSや掲示板に転載・拡散されることで、元の記事が削除されても情報が残り続けるケースもあります。

以下の表は、逮捕歴が判明する主な調査ルートを比較したものです。

調査ルート 判明のしやすさ 判明する情報 対策
ネット検索 (Google等) 非常に高い (誰でも可能) 実名報道記事 SNS投稿 掲示板書き込み 記事削除請求 検索結果削除申請
興信所・探偵 (聞き込み) 中程度 (費用がかかる) 近隣の評判 過去の行動 新聞記事の調査 地域から離れた場所での 再出発
新聞データベース (有料) 中程度 (有料会員のみ) 報道された事件の 詳細情報 記事の匿名化依頼
公的データベース 不可能 (一般非公開) アクセス不可 対策不要 (一般人は閲覧不可)

2-2.調査依頼が出されたパターン

何らかのきっかけで、相手方が興信所や探偵に身辺調査を依頼するケースがあります。探偵は公的なデータベースにはアクセスできませんが、聞き込みや新聞記事の調査から逮捕歴が判明する可能性があります。

【興信所・探偵にできること/できないこと】

できること できないこと(違法または不可能)
・近隣や関係者への聞き込み ・新聞記事・ネット情報の収集 ・尾行による行動調査 ・警察庁/検察庁/市区町村の 犯罪者データベースへのアクセス ・犯罪歴の公式照会
・SNS・掲示板の情報収集 ・官報の破産情報の確認 ・違法な方法による個人情報取得 (不正アクセス、なりすまし等)

3.ネット上に広まっている逮捕情報を削除する方法

ネット上に広まっている逮捕情報を削除する方法

3-1.逮捕歴の削除は弁護士に依頼する

ネット上の逮捕歴を削除するには、サイト管理者への削除依頼が必要です。弁護士に依頼すれば、専門的知識に基づいて、権利侵害を適切に主張することができます。

【弁護士に依頼した場合にできること】

  • サイト管理者への法的根拠に基づいた削除請求書の作成・送付
  • プロバイダ責任制限法に基づく送信防止措置請求
  • 裁判所への仮処分申立て(サイト管理者が任意削除に応じない場合)
  • 検索エンジン(Google等)への検索結果削除申請の代行
  • 削除後の再拡散防止のためのモニタリング対応

3-2.削除業者に依頼すると違法行為になることも

弁護士以外の削除業者に依頼した場合、法的な代理行為に該当し、弁護士法に違反する可能性がありますので注意が必要です(非弁行為)。削除依頼は必ず弁護士に相談しましょう。

4.逮捕歴を調査される心配があるなら削除依頼を出そう

逮捕歴を調査される心配があるなら削除依頼を出そう

逮捕歴は公的なデータベースからは開示されませんが、ネット上に実名報道が残っている場合は、誰でも簡単に調べることができてしまいます。逮捕歴を調査されるリスクを減らすには、ネット上の記事を削除することが最も有効です。

弁護士に相談すれば、適切な法的手段を用いて削除を進めることができます。逮捕歴が生活に支障をきたしている場合は、早めに専門の弁護士に相談されることをお勧めします。

【弁護士からのアドバイス】当事務所では、ネット上の逮捕歴削除を数多く手がけてきました。削除の可否は、事件からの経過年数、報道の公益性、本人の社会的立場などを総合的に判断して決まります。「削除できるかわからない」とお悩みの方も、まずはご相談いただければ、過去の事例に基づいた見通しをお伝えすることが可能です。

監修: 野口明男(代表弁護士)

野口 明男 弁護士

監修者

野口 明男(代表弁護士)

開成高等学校卒、京都大学工学部卒。
旧司法試験に合格し、平成17年に弁護士登録後、日本最大規模の法律事務所において企業が抱える法律問題全般について総合的な法的アドバイスに携わる。平成25年に独立し法律事務所を設立、平成28年12月にアークレスト法律事務所に名称を変更し、誹謗中傷対策を中心にネットトラブル全般に幅広く関わる。
弁護士と企業とのコミュニケーションに最も重点を置き、中小企業の経営者のニーズ・要望に沿った法的アドバイス及び解決手段の提供を妥協することなく追求することにより、高い評価を得ている。
単に法務的観点だけからではなく、税務的観点、財務的観点も含めた多角的なアドバイスにより、事案に応じた柔軟で実務的な解決方法を提供する。