IPアドレス開示請求

IPアドレス開示請求とは、パソコンやスマホなどのデバイスにあてがわれるナンバーである「IPアドレス」を開示するよう、サーバーやサイト運営者へ請求する手続きです。IPアドレス開示請求が必要になるのは、ネットで名誉毀損やプライバシー権侵害などの被害を受けた人が投稿者を特定するときです。

ネット名誉毀損やプライバシー権侵害の被害者が投稿者へ損害賠償請求等を行おうとしても、通常ネット上の投稿は匿名で行われているため、連絡先が分からないケースが多数です。
そのようなとき、IPアドレスを特定すると投稿者が経由したプロバイダが判明します。プロバイダが分かれば被害者はプロバイダに対して「発信者情報開示請求」を行うことにより投稿者の個人情報を取得できます。
投稿者の氏名や住所などの情報を得られれば、引き続き投稿者に対する損害賠償請求などの対応が可能となります。

ただしサーバーやサイトの管理者がIPアドレスの開示に任意に応じるケースは少数で、多くの場合には裁判所における「仮処分」という手続きが必要になります。
また先に投稿を削除すると、その投稿に関するIPアドレスのログが消去されてしまうケースもあるので、将来的に投稿者の情報取得を考えているなら削除請求を後回しにすべき場面もあります。