ネットによる名誉毀損

ネットによる名誉毀損とは、ブログやネット掲示板、SNSなどのインターネット上での他人の社会的評価を低下させる内容の投稿です。
ネット上では相手の顔が見えないことや匿名で投稿できることなどから実社会よりも名誉毀損のハードルが下がり、多数の名誉毀損的な投稿が行われています。
たとえばネット掲示板で対象者を特定して「不倫している」「前科がある」「この業者は詐欺」などと投稿すると、ネット名誉毀損になります。

法律上、名誉毀損の成立条件は以下の通りです。

  • 公然と
    ネット上の投稿は誰でもアクセスできるので「公然と」の要件を満たします。
  • 事実の摘示により
    何らかの事実を示す投稿であればネット名誉毀損になる可能性があります。単に相手を罵倒する内容なら名誉毀損になりません。
  • 他人の社会的評価を低下させる
    相手の社会的評価を低下させる内容であれば名誉毀損になる可能性があります。対象者が不快に思っても客観的に社会的評価を低下させる内容でなければ名誉毀損になりません。

ネット名誉毀損が成立すると民事責任と刑事責任の両方が発生します。民事責任とは被害者へ損害賠償をすべき責任、刑事責任とは罪を負うべき責任です。

またネット上で名誉毀損の投稿が行われたとき、被害者はサイトの管理者や運営者に対しその投稿の削除を求めることが可能です。