人格権

人格権とは、人が人である故に当然に持っている権利の総称です。たとえば生命身体を守る権利、名誉権や肖像権などが人格権の典型例となります。生命や身体、名誉などの人格権を侵害する行為は「犯罪」となり加害者には刑事罰も下されます。刑事罰のない人格権侵害が行われた場合でも、加害者には民事上の「不法行為」が成立するので被害者は加害者へ損害賠償請求が可能です。

ネット上では人格権が侵害されるケースが少なくありません。他人をしつこく誹謗中傷したり嫌がらせの投稿やDMを送り続けたりするケース、勝手に他人が写った画像や動画を投稿して肖像権侵害するケース、個人情報をさらしてプライバシー権侵害をするケースなど、すべて人格権侵害の一種です。

ネット上で人格権侵害を受けたら、投稿内容を削除させて投稿者を特定することが可能です。ただしそのためには裁判所で仮処分や訴訟の手続きが必要になるケースが多いので、個人が一人で進めるのは難しくなるでしょう。人格権侵害が起こっているかどうかを正確に判断するためにも、ネットトラブルに詳しい弁護士に相談して適切に対応しましょう。