ネットトラブル

ネット上で名誉毀損・悪口を書く人の特徴や心理を分かりやすく解説

2021.02.08
ネット上で名誉毀損・悪口を書く人の特徴や心理を分かりやすく解説

ネット上に悪口を書き込まれると、気持ちが落ち込んだり怒りがこみ上げてきたりと感情的になるでしょう。

しかし悪口にすぐに反応してしまうと、加害者の思うつぼです。ホスラブや爆サイなどの匿名掲示板やSNSで、名誉毀損にあたる行為をする人は相手の反応を見て楽しむタイプの人もいます。

ネット上で悪口を書き込む人には、特徴があります。悪口を書く人の特徴を理解して、名誉毀損への対策を考えましょう。

1.ネット上で名誉毀損にあたる文言の特徴

ネット上での名誉毀損にあたる文言の特徴は、下記のとおりです。

  • 1.個人の特定ができる内容
  • 2.侮辱にあたらない具体的な内容

1つ目の特徴の「個人が特定できる」とは、内容から勤め先や名前が推測できることです。本名ではなく、伏字やイニシャル、源氏名だったとしても、誰のことを指すかわかる場合は、名誉毀損にあたります。

2つ目の特徴「具体的な内容」とは、「不倫している」や「枕営業している」などのより具体的な内容を指します。内容が、事実かどうかは問いません。侮辱罪とは、「バカ」「ブス」などの抽象的な表現を使って、相手を侮辱することです。

上記の特徴にあたる文言の場合は、名誉毀損として告訴できる可能性があります。[注1]

[注1]刑事告訴・告発支援センター|名誉毀損や侮辱などについて

2.ネット上で名誉毀損にあたる文言を書く人の心理・行動パターン

ネット上で名誉毀損にあたる文言を書く人の心理・行動パターン

ネット上で名誉毀損の被害に遭ったら、感情的になるのではなく、まずは冷静になりましょう。書いた人の心理や行動パターンを知ることで、新たな被害を防げるかもしれません。[注2]

[注2]日本財団|18歳意識調査「第28回SNS」詳細版

2-1.嫉妬心を持っており相手を陥れたいと感じている

あなたに嫉妬心を抱いており、評価を下げたい気持ちから、ネット上に名誉毀損にあたる内容を書く人がいます。自分自身にコンプレックスを感じており、より優れて見える人に対して名誉毀損を繰り返すこともあります。

悪口を書いても相手の評価が下がらない場合は、行動が悪化する可能性も考えられます。

2-2.誹謗中傷に対する相手の反応を見たい

名誉毀損にあたる文言を見た被害者が、落ち込んだり怒ったりする反応を見て楽しむタイプの人もいます。この特徴を持つ人は、被害者の反応がないと興味を失うこともあるため、相手にしないことが一番です。

2-3.誹謗中傷の結果を想像できず集団心理に流される

悪口を書き込むことが、相手の名誉を傷つけることだと想像できずに、周りに流されて書く人もいます。ネットの匿名性ならではの特徴、といってよいでしょう。

この特徴を持つ人は、自分の発言が名誉毀損にあたると認識していません。そのため、情報開示請求などをおこなって忠告することで、パタリと投稿がなくなることもあります。

3.ネット上で名誉毀損にあたる文言を書かれた場合の対処法

ネット上で名誉毀損にあたる文言を書かれた場合の対処法

ホスラブや爆サイなどの掲示板に名誉毀損の投稿をされた場合、反応しないほうがよい場合もあります。

しかし内容が酷く、書き込みを放置すると損害がでると考えられる場合は、対処が必要です。

3-1.投稿の削除依頼をする

ネット上の悪口は、放置することで拡散していきます。拡散すれば、多くの人の目に触れることになり、仕事や家族に影響がでるかもしれません。

そのため、名誉毀損にあたる個人が特定できる投稿は、なるべく早く削除依頼をしましょう。ホスラブや爆サイでは、削除依頼フォームから削除の依頼をだせます。

サイト運営者が削除依頼を受理してくれない場合は、名誉毀損として弁護士に削除依頼を請け負ってもらうことも可能です。

ただし、弁護士の資格のない削除代行業者に依頼してはいけません。弁護士資格がない業者が削除請求をおこなうことは、非弁行為と呼ばれる違法行為です。

また、名誉毀損で損害賠償請求をするときは、投稿を削除すると証拠がなくなってしまいます。削除依頼をする前に、まずは弁護士に相談しましょう。

3-2.名誉毀損で法的手段をとる

ネットの誹謗中傷は、デジタルタトゥーとも呼ばれ、一度拡散すると完全に削除することは不可能といわれています。ホスラブや爆サイの掲示板から悪口を消したとしても、画像などで保存されてしまうと消すことができないからです。

悪口を拡散されて、仕事や家庭に影響がでたときは、名誉毀損として法的手段をとることができるかもしれません。個人が特定される内容で、実際に損害がでていれば、民事事件として損害賠償請求もできます。

4.名誉毀損にあたる文言を書きそうな特徴の人には関わらないのが一番

名誉毀損にあたる文言を書きそうな特徴の人には関わらないのが一番

コンプレックスが強く嫉妬深い人や、相手の反応を見て面白がるような特徴を持つ人とは、かかわらないことが一番です。もし、名誉毀損にあたる文言をホスラブや爆サイなどの匿名掲示板で見かけても、反応しない、あるいは削除依頼で対応しましょう。

ただし、生活に支障がでるような場合は、名誉毀損で法的手段をとることも考えなくてはいけません。まずは、ネット上の名誉毀損に詳しい弁護士に相談することをおすすめします。

野口 明男 弁護士

監修者

野口 明男(代表弁護士)

開成高等学校卒、京都大学工学部卒。
旧司法試験に合格し、平成17年に弁護士登録後、日本最大規模の法律事務所において企業が抱える法律問題全般について総合的な法的アドバイスに携わる。平成25年に独立し法律事務所を設立、平成28年12月にアークレスト法律事務所に名称を変更し、誹謗中傷対策を中心にネットトラブル全般に幅広く関わる。
弁護士と企業とのコミュニケーションに最も重点を置き、中小企業の経営者のニーズ・要望に沿った法的アドバイス及び解決手段の提供を妥協することなく追求することにより、高い評価を得ている。
単に法務的観点だけからではなく、税務的観点、財務的観点も含めた多角的なアドバイスにより、事案に応じた柔軟で実務的な解決方法を提供する。