犯罪者のデータベースとは?犯罪歴が公開されたときの対処法も解説

犯罪者の情報が登録されたデータベースは、インターネット上などにいくつか存在します。犯罪歴がある方にとって、そんなデータベースが公開されているかどうかは非常に気になるところでしょう。

犯罪者であっても、法律に従って罪を償ったり、更生の機会を与えられたりすれば、通常の生活を送る権利が認められます。しかし、犯罪歴が実名で公開されてしまうと、就職や結婚に支障をきたすなど、日常生活に大きな悪影響を及ぼす恐れがあります。

そこで今回は、犯罪者のデータベースとしてどのようなものがあるのか、それは公開されているのか、犯罪歴が実名で公開された場合にはどうすればよいのかについて解説します。

目次

犯罪者のデータベースとは?

データベースとは、様々なデータを集約して保管し、参照したいデータを検索するなどして抽出できるようにしたシステムのことです。したがって、「犯罪者のデータベース」とは、犯罪者に関する情報を検索して参照できるシステムになります。

現在、犯罪者のデータベースには、次のような種類があります。

警察庁の犯罪歴データ

警察庁では、事件の内容、被疑者の氏名、逮捕歴などの犯罪歴データを保管・活用しています。このデータは捜査活動のために利用されるもので、一般には公開されていません。

検察庁の前科データ

検察庁では、有罪判決を受けた被告人の氏名、罪名、刑罰内容などを「前科調書」に記載して保管しています。このデータは量刑の判断材料として使用されます。

市区町村の犯罪人名簿

市区町村では、罰金以上の刑罰を受けた者の情報を「犯罪人名簿」として管理しています。この名簿は選挙権の欠格事由の確認等の行政目的で使用されます。

新聞データベース

新聞社は過去の記事をデータベースとして保管しています。実名報道された場合は、新聞データベースを通じて犯罪歴が確認できる可能性があります。

インターネット検索

ネット上には、新聞やニュースサイトの記事、報道記事の内容を転載または引用したSNS、ネット掲示板、個人ブログなどでの投稿など、さまざまな形で犯罪に関するデータが配信されています。
※ なお、就職や結婚に際して行われる「身元調査」「素行調査」「バックグラウンドチェック」でも、上記のインターネット検索や新聞データベースが調査手段として用いられることがあります。身元調査では、興信所・探偵が公的データベースにはアクセスできませんが、ネット上の情報や聞き込みから犯罪歴が判明するリスクがあります。

犯罪者データベースは公開されている?

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犯罪者のデータベースは上記の通り、いくつも存在しますが、その内容が公開されているかは気になるところでしょう。

公的機関のデータベースは非公開

警察庁、検察庁、市区町村が管理する犯罪者データベースは、いずれも一般には公開されていません。捜査機関や行政機関の内部でのみ利用されます。

新聞、ネットの情報は公開されている

一方、新聞データベースは有料で利用でき、ネット上の情報は基本的に無料で公開されています。実名報道された犯罪歴は、これらの経路を通じて誰でも確認できる状態にあります。
以下の表は、各データベース・情報源ごとの犯罪歴判明リスクを整理したものです。

犯罪歴が公開されることによる不利益

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犯罪歴が公開されることで、以下のような不利益が生じる可能性があります。

仕事に支障をきたす

採用面接で犯罪歴が発覚すると、採用が見送られることがあります。就職後に判明した場合も、職場での待遇が悪化するリスクがあります。

賃貸物件を借りられないことがある

賃貸物件を借りる際に、大家や管理会社がネット検索で入居審査を行うことがあります。犯罪歴が判明すると、入居を拒否される可能性があります。

家族に迷惑がかかる

犯罪歴が公開されることで、本人だけでなく家族にまで世間の非難が及ぶおそれがあります。特にネット上で拡散された場合、家族の生活にも影響が出ます。

犯罪歴が公開されたときの対処法

犯罪歴がネット上に公開されている場合、以下の方法で対処することが考えられます。
まず、掲載サイトの管理者に対して直接削除を依頼します。任意の削除に応じてもらえない場合は、プロバイダ責任制限法(現情報流通プラットフォーム対処法)に基づく送信防止措置依頼や、裁判所への削除の仮処分申立て、削除請求の訴訟を検討します。

【犯罪歴がネットに公開された場合の解決ステップ】

手順解決策詳細
STEP1掲載状況を把握するGoogle等で自分の名前を検索し、犯罪歴に関する記事がどこに掲載されているか確認します。スクリーンショットを保存し、URL・掲載日を記録してください。
STEP2サイト管理者に削除を依頼する掲載サイトの問い合わせフォーム等から、プライバシー侵害を理由に削除を依頼します。削除依頼には、記事のURL、侵害されている権利、削除を求める理由を明記してください。
STEP3弁護士に相談する任意の削除依頼で解決しない場合、弁護士に相談して法的手段を検討します。弁護士は、送信防止措置請求、仮処分申立て、訴訟等の最適な方法を判断します。

ネット上の犯罪歴を削除するには弁護士に相談を

犯罪者のデータベースのうち公的機関のものは一般には公開されていませんが、ネット上の情報は誰でもアクセスできます。犯罪歴がネット上に残っている場合は、弁護士に相談して適切な削除請求を進めることが重要です。

【弁護士からのアドバイス】

当事務所では、犯罪歴のネット記事削除を年間多数手がけています。削除が認められるかどうかは、事件の社会的意義、経過年数、本人の更生状況などを総合的に判断して決まります。「自分のケースで削除できるか」は個別判断が必要ですので、まずは無料相談をご利用ください。

よくある質問(FAQ)

Q1. 犯罪者のデータベースは一般に公開されていますか?
A. 警察庁、検察庁、市区町村が管理する犯罪者データベースは一般には公開されていません。ただし、新聞データベース(有料)やインターネット上のニュース記事は公開されているため、実名報道された犯罪歴は誰でも調べることが可能です。


Q2. 自分の犯罪歴がネット上にあるか確認する方法は?
A. Googleなどの検索エンジンで自分の名前を検索すれば確認できます。また、Yahoo!リアルタイム検索でSNS上の投稿を確認することもできます。検索する際は「名前」「名前+逮捕」など複数のパターンで検索してください。


Q3. ネット上の犯罪歴は削除できますか?
A. 削除請求は可能です。サイト管理者への直接依頼、プロバイダ責任制限法(現情報流通プラットフォーム対処法)に基づく送信防止措置請求、裁判所の仮処分などの方法があります。弁護士に依頼することで、より効果的な削除が期待できます。


Q4. 犯罪歴が公開されると就職に影響しますか?
A. 採用面接で犯罪歴が発覚すると、採用が見送られる可能性があります。特にネット検索で実名報道が見つかった場合、採用担当者の印象に影響するケースが増えています。ネット記事の削除が有効な対策です。


Q5. 身元調査で犯罪歴がばれることはありますか?
A. 興信所や探偵による身元調査では、公的なデータベースにはアクセスできませんが、ネット検索や聞き込みにより犯罪歴が判明するリスクがあります。ネット上の犯罪歴記事を削除しておくことが最も有効な対策です。

野口 明男 弁護士

監修者

野口 明男(代表弁護士)

開成高等学校卒、京都大学工学部卒。
旧司法試験に合格し、平成17年に弁護士登録後、日本最大規模の法律事務所において企業が抱える法律問題全般について総合的な法的アドバイスに携わる。平成25年に独立し法律事務所を設立、平成28年12月にアークレスト法律事務所に名称を変更し、誹謗中傷対策を中心にネットトラブル全般に幅広く関わる。
弁護士と企業とのコミュニケーションに最も重点を置き、中小企業の経営者のニーズ・要望に沿った法的アドバイス及び解決手段の提供を妥協することなく追求することにより、高い評価を得ている。
単に法務的観点だけからではなく、税務的観点、財務的観点も含めた多角的なアドバイスにより、事案に応じた柔軟で実務的な解決方法を提供する。