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「なりすまし」とは何か?被害の現状と通報方法~X(旧Twitter)編
2018.08.09今やアメリカの大統領までもがX(旧Twitter)を使って情報を発信する時代です。このように政財界の大物も利用する、X(旧Twitter)は世界中で多くの人に愛用されています。しかし、近年X(旧Twitter)上で「なりすまし」行為が頻発しています。ここではこの「なりすまし」被害の現状と、「なりすまし」被害に有効な対策である通報の仕方を説明していきます。
1.X(旧Twitter)なりすましとは何か?
なりすましとは自分ではない全く別人のプロフィールや画像などを流用して、別人になりすます行為です。よくあるケースはFacebookからプロフィールや写真などを流用して、なりすますことです。
また本人確認がいらず、複数のアカウントを簡単に作ることができるX(旧Twitter)では「なりすまし」をすることが比較的容易であるため、なりすましが多発する原因にもなっています。
またX(旧Twitter)上では有名人になりすまして脚光を浴びてみたかったという愉快犯的な人間だけではなく、フォロワーが多い一般人を狙って「モノ」を買わせようとするような営利目的の人間等様々存在するので、なりすましの動機の確定が難しくなっています。
知人になりすましての情報発信による被害は平成28年が25件であったにもかかわらず、平成29年には110件と増加しています。このように、なりすましの被害は全く減少する傾向がみられません。
2. X(旧Twitter)のなりすましの見分け方
2-1.有名人の場合
X(旧Twitter)のなりすましを見分ける方法として一番簡単なのは「認証済みバッジ」の確認です。なぜなら「認証済みバッジ」はアカウントが名前とプロフィールどおりの本人であることをX(旧Twitter) が確認した証拠だからです。上記のように名前の隣に小さい青いチェックマークがついてるその印が「認証済みバッジ」になります。
ただし、この認証済みバッジは現在問題が起こっています。元々「認証済みバッジ」はポスト(旧:ツイート)が発信元を確認できるようにするのが目的であり「有名人の印」ではありませんでした。しかし、「認証済みバッジ」をX(旧Twitter)の運営がその価値を認めた人間であるような誤解が生じてしまいました。そこで認証済みバッジを申請制にするという話も出ていますので、「認証済みバッジ」と有名人なりすましの判断の有無に関しては、今後の推移を見守っていく必要があります。
2-2.自分の場合
X(旧Twitter)に自分のなりすましがいないかを調べるためには「エゴサーチ」する必要があります。X(旧Twitter)でエゴサーチする方法は下記になります。こうして定期的に自分のなりすましが発生していないかを検証していくことがなりすまし被害を防止するうえで重要な方法になります。
- 自分のサイトURLで検索する
- X(旧Twitter)ドメインで検索する
- HN(ハンドルネーム)で検索する
3. X(旧Twitter)の運営元に通報する
「他者に誤解や困惑を招いたり、他者を欺いたりするような方法で、個人、グループ、組織になりすます行為を禁じます。」と記載されているように、なりすましはX(旧Twitter)で禁止されている行為です。
参考:X(旧Twitter)ルールhttps://help.twitter.com/ja/rules-and-policies/twitter-rules
ですから、なりすましを見つけた場合はX(旧Twitter)の運営元に通報しましょう。X(旧Twitter)ではなりすましに関する報告を受け付けた場合、まず調査しルールに違反しているかどうかを判断します。
調査後下記に該当する場合はアカウントを凍結もしくは修正してポリシー違反を解消するようX(旧Twitter)が依頼する決まりになっています。
- なりすましに関するポリシーに違反
- パロディやコメンタリー、ファンアカウントに関するポリシーに準拠していないと判断
- X(旧Twitter)運営者に連絡しなりすましアカウントを凍結してもらう
参考:なりすましアカウントを報告するには https://help.twitter.com/ja/safety-and-security/report-twitter-impersonation
3-1.プロフィールから直接報告する場合
- なりすましのプロフィールを開きます
- Androidの場合は、メニューの三連点を選択します。X(旧Twitter)for iOSの場合は、小さな丸にギザギザがあるアイコンをタップします。
- [報告] から、報告する問題の種類を選びます。
- 報告の送信を完了させる
3-2. X(旧Twitter)にアカウントがない場合
X(旧Twitter)ではX(旧Twitter)にアカウントがない場合でも、なりすましを違反報告することができます。
- X(旧Twitter)の下記のヘルプセンターに行きます
- 「お問い合わせの内容」から「アカウントが私、または私の知り合いのふりをしています。」を選択します。
- 「お問い合わせの内容」から「なりすましにあっています。」を選択します。
- 以下の違反登録フォームに違反状況を記載していきます。
参考:X(旧Twitter)のヘルプセンターhttps://help.twitter.com/forms/impersonation
「報告対象のアカウントのユーザー名」→「ユーザー名 (任意)」→「メールアドレス」→「その他報告することはありますか? (任意)」の順番で記載していきます。最後に送信をクリックして通報が完了になります。
通報した場合Facebookと違いX(旧Twitter)では1日足らずで結果報告のメールが来ることが多いです。違反報告に対するメール報告を見たら、なりすましのアカウントがしっかりと消去されているか確認しましょう。
監修者
野口 明男(代表弁護士)
開成高等学校卒、京都大学工学部卒。
旧司法試験に合格し、平成17年に弁護士登録後、日本最大規模の法律事務所において企業が抱える法律問題全般について総合的な法的アドバイスに携わる。平成25年に独立し法律事務所を設立、平成28年12月にアークレスト法律事務所に名称を変更し、誹謗中傷対策を中心にネットトラブル全般に幅広く関わる。
弁護士と企業とのコミュニケーションに最も重点を置き、中小企業の経営者のニーズ・要望に沿った法的アドバイス及び解決手段の提供を妥協することなく追求することにより、高い評価を得ている。
単に法務的観点だけからではなく、税務的観点、財務的観点も含めた多角的なアドバイスにより、事案に応じた柔軟で実務的な解決方法を提供する。
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