企業の風評被害

口コミが重要な飲食店にとって、悪評や風評被害は命取りに

2019.08.19
口コミが重要な飲食店にとって、悪評や風評被害は命取りに

飲食店の集客を左右する要因の多くは、口コミやイメージが占めている事はご周知であると思います。 それはユーザーが様々な目的をもって飲食店に訪れるため、数ある店舗から何か判断の基準が必要となるからです。

  • 味に定評のある店で食事がしたい。
  • 内装外装が美しく、綺麗で清潔感のある場所でデートがしたい。
  • 話題の店に行って、Instagramにアップするなど流行を楽しみたい。
  • 地域で定評の良い店で、家族で団欒したい。
  • 評判が良く安心できる店舗で、歓送迎会などの食事会がしたい。
  • 隠れた名店の評判を探して雑誌やTVで取材したい。
  • 従業員の評判を参考に、バイト先を探したい。

上記のようなお店選びのあらゆるシーンで「評判・口コミ」のイメージを元に判断される事となります。

1.売上を左右する情報源は、スマホやアプリの普及によってネット中心に

売上を左右する情報源は、スマホやアプリの普及によってネット中心に

スマホの普及によって、ユーザーはその場で検索しながら飲食店の情報を収集する事が出来るようになりました。 また、場所や金額だけでなく、料理・外観・内観の写真を見ながら選べるため、ネットが情報源の中心となりました。 こうした時代においては売上を左右する口コミ情報も、あっという間に広まってしまい、店舗経営に致命的な影響を与えるネットトラブルも後を絶たなくなっております。

2.飲食店に炎上や風評被害が起こりやすい理由

他の業種業態に比べて、飲食店は特にネットトラブルが起きやい特性があります。

  • 多くの一般客が、高い頻度で身近に利用しているため。
  • プロの食レポと違い、一般客は正当な批評の範囲と中傷の境界線がわからないため。
  • SNS等で批評をする事が格好良い事と勘違いして、ある事ない事を書いてしまうため。
  • ライバル店など、イメージダウンをさせたい動機のある関係者が多数存在するため。
  • 退職した従業員が、嫌がらせや、腹いせの書き込みをする可能性があるため。

3.どんなサイトに、どんな悪評が書かれるのか

どんなサイトに、どんな悪評が書かれるのか
実際に書き込まれる内容は、下記の例をはじめとして様々なケースが考えられます。

3-1.料理の味や品質について

 例:「食材を偽装しているらしい」 例:「信じられないほど不味かった」

3-2.店舗の衛生面について

 例:「店舗が不潔で虫が入っていた」 例:「調理人が高齢で、髪の毛が入っていた」

3-3.店舗の経営面について

例:「ヤクザが関係している」「ボッタくりされた」

3-4.サービスについて

 例:「従業員の態度や言葉遣いが悪く、教育はどうなっているんだ」 例:「注文してからいつまでたっても食事が出てこない」

3-5.従業員のプライバシーが晒されてしまう

 例:「あそこのバーテンさんはバツイチらしいよ」

3-6.アルバイトを含む従業員が店舗内で非常識な行動を取りSNSにアップ

 例:バイトの学生が冷蔵庫に入った写真をTwitterにアップし、拡散・炎上

また、風評被害の具体的な事例は下記となります。

  • 食べログやぐるなび等のレビューサイトで、いわれのない悪評を書かれる
  • GoogleMAPに誹謗中傷の書き込み
  • 食通などのインフルエンサーのBLOG等にてネガティブな記事を書かれる
  • 一般客が面白半分で、店舗の悪い評価を誇大な文章で書き込む
  • アルバイトや従業員のSNS上で店舗の評判が悪くなるような書き込みや拡散
  • 匿名掲示板にアンチスレッドが立ってしまい、大勢の掲示板ユーザーが事実無根の悪口で盛り上がる
    例:「店長のセクハラが酷くてバイト辞めてやった、あんな店で働かない方がいい」
    例:「ブラックな店で過酷労働を強いられた」
    例:「理由もなく給料下げられた」

こうした書き込みや記事は主にスマホSNSアプリを使って瞬時に拡散され、取り返しがつかなくなる事もあります。

※GoogleMapの悪評口コミの削除依頼については、下記の記事にて詳しく解説しておりますので、あわせてご覧ください。

3-7.ホスラブで店舗スレッドに誹謗中傷の書き込み

匿名掲示板の中でも、ホスラブは店舗ごとにスレッドが立ちやすくなります。キャバクラやガールズバーなどの飲食店の情報が、地域ごとに書き込まれるという特性があるからです。お店の運営状況・スタッフやキャストについての名誉毀損や暴露の書き込みがされてしまう事があります。

※ホスラブの投稿を削除する方法については、下記の記事にて詳しく解説しておりますので、あわせてご覧ください。

4.風評被害で大きな売上損失と信頼失墜

風評被害で大きな売上損失と信頼失墜
  • 口コミやレビューサイトを見ての予約があきらかに減る。
  • お客様が店舗の場所や地図を検索する際に、GoogleMAPに悪評がかかれており、来店を中止される。
  • 社会的イメージが低下し、TV局・キュレーションメディア・雑誌社が鵜呑みにして、特集や取材等の機会を損失してしまう。
  • 既存のリピーター様も、ネット上の悪評を見てイメージダウンし、既存顧客の客足も離れる。
  • 食事会やパーティの幹事等が、店舗を選ばなくなってしまう。

このようにネットの誹謗中傷により、今まで積み上げてきた信頼が壊れ、客足が遠のき甚大な機会損失に繋がってしまう危険性があるのです。

5.いったいどうやって解決すれば良いのか

誹謗中傷のあった掲示板に対して、弁護士がIPアドレス開示の請求。 その後開示されたIPアドレスを元にプロバイダーに対して発信者情報開示請求を行い、意見照会を行う。 発信者の住所と氏名を記載された通知書が届き投稿者が特定。 投稿者特定することにより、該当の書き込み削除と、損害賠償請求の訴訟が行えます。

過度に悪意をもった誹謗中傷により、営業利益が明らかに低下したケースなどでは、その低下分についての賠償請求ができる可能性も考えられます。

6.失った信頼を回復し、良いイメージを取り戻すために

失った信頼を回復し、良いイメージを取り戻すために

飲食店の運営者様は、熾烈な競争を勝ち抜くために、日々あらゆる観点から努力されている事と思います。 仕入れ・技術による品質の向上や、従業員の雇用・教育、物件や設備への投資・メンテナンス、そうしてつくりあげて店舗に集客を行い、お客様に誠心誠意のサービスを提供して信頼関係・口コミ・イメージを勝ち取ってきた事と思います。 その結果、様々な動機をもってお店に来てくれているのだと想像します。

  • ネットで情報を得て、遠方からわざわざ訪ねてきてくれるお客様
  • 評判をたよりに、結婚式二次会や歓送迎会等の会場として選んでくれたお客様
  • 原料や製法に対するこだわりを分かってくれる上質なお客様
  • 家族何世代にも渡って愛用してくれる地域に根付いたお客様
  • 従業員の人間性に好意をもって楽しみにきてくれるお客様

全て長い期間や、あらゆる努力で得た財産です。

それが心無いネット誹謗中傷によって壊され失ってしまう事は、店舗運営者様にとっては経営存続に関わるトラブルであり、断腸の思いです。

一刻も早く、失った信頼を回復し、低下したイメージを取り戻すべく弁護士法人アークレスト法律事務所はお手伝いさせて頂きます。

7.業者のネット中傷削除は返金請求が可能な場合があります。

インターネット誹謗中傷対策会社が代理して削除業務を請け負った場合、非弁行為という違法行為となります。 過去に削除依頼をかけたことがある方は、全額返金請求が可能な場合があります。まずはお気軽にご相談ください。

野口 明男 弁護士

監修者

野口 明男(代表弁護士)

開成高等学校卒、京都大学工学部卒。
旧司法試験に合格し、平成17年に弁護士登録後、日本最大規模の法律事務所において企業が抱える法律問題全般について総合的な法的アドバイスに携わる。平成25年に独立し法律事務所を設立、平成28年12月にアークレスト法律事務所に名称を変更し、誹謗中傷対策を中心にネットトラブル全般に幅広く関わる。
弁護士と企業とのコミュニケーションに最も重点を置き、中小企業の経営者のニーズ・要望に沿った法的アドバイス及び解決手段の提供を妥協することなく追求することにより、高い評価を得ている。
単に法務的観点だけからではなく、税務的観点、財務的観点も含めた多角的なアドバイスにより、事案に応じた柔軟で実務的な解決方法を提供する。