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ストーカー被害に遭ったら?今すぐできる対策・相談先・予防策まで徹底解説

2025.08.29
ストーカー被害に遭ったら?今すぐできる対策・相談先・予防策まで徹底解説

「誰かに付きまとわれている気がする」
「無言電話や不審なメッセージが続いている」

このような不安を感じたとき、もしかするとそれはストーカー被害の始まりかもしれません。ストーカー行為は、被害者の生活や心身に深刻な影響を与える重大な問題です。放置すれば、被害がエスカレートして命の危険に及ぶこともあります。
ストーカー被害に気付いたときは、すぐに適切な対応をとることが重要ですので、自分の身を守るためにも正しい知識を身につけておきましょう。

今回は、ストーカー被害に遭ったときにすぐできる対策や相談先、被害届の提出手続き、予防策までわかりやすく解説します。

ストーカー被害に遭ったらどうする?被害者ができる初期対策

ストーカー被害に直面したとき、何よりも大切なのは早期の対応です。被害を放置してしまうと、加害者の行動がエスカレートし、命に関わる危険があります。まずは身の安全を最優先にして、冷静かつ迅速に対応することが求められます。

ストーカー被害の証拠を残す

ストーカーの疑いが生じたときは、ストーカー行為の証拠を残すようにしてください。
不審なメールやSNSのメッセージ、着信履歴、無言電話の通話記録は確実に保管してきましょう。尾行された場合は、日時や場所などを記録しておきましょう。可能であれば、録音・録画も有効です。日記のような形で被害状況をメモに残しておくのも有効です。

証拠があることで、警察や弁護士に相談する際に説得力が増し、被害届や接近禁止命令の手続きもスムーズになります。

自宅や通勤経路の安全を確保する

次に重要なのは、自宅や通勤経路など日常生活の安全確保です。
防犯カメラの設置や補助錠の取り付けなど、自宅のセキュリティを強化しましょう。また、通勤経路を変えたり、駅では人通りの多いルートを選ぶなどの工夫も効果的です。防犯ブザーやスマートフォンの緊急通報アプリを常に携帯しておくことも推奨されます。

外出時には、背後や周囲の様子に注意を払い、不審な人物がいないかを意識することが大切です。夜中等の暗い時間は、できるだけ出歩かないようにすることも大切です。

信頼できる人や専門機関に相談する

ストーカー被害は一人で抱え込まず、信頼できる家族や友人、勤務先の上司などに相談することが大切です。

また、女性の人権ホットラインや警察の生活安全課、弁護士などの専門の相談機関も活用しましょう。特に、弁護士に相談すれば、法的措置や慰謝料請求の可能性について具体的なアドバイスが得られますので、自分で対応するのが不安なときは弁護士に相談するとよいでしょう。

緊急性があるときは自宅以外の場所に避難する

加害者の行動が過激になり、「命の危険を感じる」「すでに家の前に来ている」といった緊急性の高い事案では、自宅以外の安全な場所に一刻も早く避難することが必要です。

実家や友人宅、場合によっては一時避難所やシェルターの利用も検討しましょう。警察に相談すれば、安全確保のための避難支援やパトロール強化も依頼できます。

ストーカー被害を相談できる主な窓口

ストーカー被害は非常に深刻な問題であり、一人で抱え込まず、早期に信頼できる相談窓口に連絡を取ることが大切です。以下では、ストーカー被害に対する主な相談先を紹介します。

女性の人権ホットライン

法務省が設置している「女性の人権ホットライン」では、ストーカー行為やDV(ドメスティック・バイオレンス)などの相談を電話で受け付けています。

受付時間は、土日祝日を除く午前8時30分から午後5時15分までで、女性の人権問題に精通した担当者が対応してくれるため、誰にも言えずに悩んでいる方にとって心強い味方になってくれるでしょう。

https://www.moj.go.jp/JINKEN/jinken108.html

警察

ストーカー被害が継続している場合や、身の危険を感じる場合は、迷わず警察に相談しましょう。
最寄りの交番・警察署の生活安全課がストーカー案件を担当しています。具体的な証拠(メール、LINE、録音など)や被害状況を整理して持参すると、スムーズに話が進みます。

警察がストーカー事件であると判断すれば、状況に応じて加害者への警告や禁止命令等、逮捕などの措置を取ることができます。

弁護士

ストーカー被害への対策を本格的に進めたいと考えている方は、弁護士への相談も強くおすすめします。弁護士に相談することで、接近禁止命令などの法的手続を代理してもらえますし、慰謝料請求の可否や請求方法についても具体的なアドバイスを受けることができます。

また、弁護士が警察に同行して相談・被害届提出をサポートすることも可能です。警察がなかなか動いてくれないときや、加害者との接触を断ちたいときにも、弁護士が間に入ることでスムーズに対応してもらうことができ、被害者の精神的負担を大きく軽減することができます。

ストーカー被害の対策として警察に被害届を提出する流れと注意点

ストーカー被害が継続的または悪質な場合、警察に「被害届」を提出することが有効な対策の一つです。被害届を出すことで、警察が正式に動き出し、加害者に対する警告や禁止命令等、場合によっては逮捕などの措置が取られる可能性があります。

ここでは、被害届提出の流れとその際に気をつけるべき点を説明します。

最寄りの警察署でストーカー被害の相談

まずは最寄りの警察署に赴き、生活安全課の担当者にストーカー被害の状況を相談します。
この段階では、「証拠資料」を持参していくことが重要です。メールやLINEのメッセージ、着信履歴、録音、映像などストーカー行為を裏付ける記録があれば、警察も状況を把握しやすくなります。

相談だけでも可能ですので、少しでもストーカーの疑いがあるときは早めに相談することをおすすめします。

被害届の作成・提出

警察でのストーカー相談の結果、事件性があると認められたときは、被害届の作成・提出を行います。

被害届の用紙は、警察署に備え付けられていますので、警察官の指示に従って、被害日時・場所・犯人の情報などを記載するようにしましょう。被害届が受理されれば、ストーカー規制法違反事件として警察による捜査が開始します。

加害者への警告や禁止命令・逮捕

警察による捜査の結果、加害者からストーカー行為が繰り返されていることが確認された場合、警察は加害者に対して警告や禁止命令等を行うことができます。禁止命令等は、被害者に対する接近禁止・連絡禁止などの内容が含まれ、これに違反した場合は刑事罰の対象となります。

また、ストーカー行為が繰り返されていて、悪質であると判断された場合には、加害者が逮捕されることもあります。
このような警察による対応が行われれば、加害者に対する一定の抑止効果が期待でき、被害者の不安軽減にもつながるでしょう。

警察が動いてくれないときは弁護士を同行させることが有効

警察が「証拠が不十分」「まだ事件性が薄い」と判断した場合、被害届が受理されないケースもあります。
しかし、そのようなときでも諦める必要はありません。弁護士を同行させることで、法的根拠に基づいた強い申し入れが可能となり、警察側の対応が変わることもあります。弁護士が間に入ることで、被害者の主張が伝わりやすくなり、適切な対応を引き出せる可能性が高まりますので、警察の対応に不満を感じるときは弁護士に相談してみるとよいでしょう。

ストーカー被害を防ぐために効果的な予防策

ストーカー被害は、事前に対策を講じることで未然に防げる可能性もあります。以下では、ストーカー被害の予防として効果的な具体策を紹介します。

個人情報の取り扱いを徹底する

SNSに自宅周辺の風景、訪問先、日常の行動パターンなどを投稿していると、加害者に個人情報を知られるリスクがあります。位置情報のタグ付けやリアルタイム投稿は控え、投稿内容や公開範囲を見直しましょう。投稿をする前に、投稿が個人情報が知られてしまうような内容になっていないかをしっかりと確認した上で、投稿を行うと良いでしょう。

また、通販の荷物や郵便物に住所や氏名が記載されている場合、細かく裁断してから捨てるなど個人情報の管理を徹底することも有効な対策です。

ドアや窓の防犯対策を強化する

自宅への侵入を防ぐには、物理的な防犯対策が有効です。
補助錠の設置、ドアスコープの目隠し、カーテンで外からの視線を遮るなど侵入されにくい環境を整えることが求められます。また、防犯カメラや人感センサー付き照明を導入することで、不審者をけん制する効果も期待できます。

加害者との接触を避ける行動習慣をつける

ストーカー行為は、加害者が「自分にはまだチャンスがある」「相手も嫌がっていない」と思い込むことでエスカレートすることがあります。そのため、加害者との連絡や接触は極力避けるべきです。

たとえば、LINEやSNSのメッセージに返信したり、プレゼントを受け取る行為は、加害者に「関心を持たれている」と誤解される可能性があります。そのため、できるだけ早い段階で連絡手段を断ち、LINEはブロック、電話やメールは着信拒否設定を行いましょう。

GPSや盗聴器の有無を定期的にチェックする

ストーカー加害者の中には、被害者の行動を追跡するためにGPS発信機や盗聴器を用いるケースがあります。これらは非常に小型で、車のバンパー裏、バッグの内ポケット、靴や衣類の縫い目、スマートフォンケースの中など、気づきにくい場所に仕掛けられることがあります。気づきにくい場所なだけに気づくのは難しいといえますが、定期的にチェックすることで気づきやすくなるのは確かです。

また、スマートフォンのバッテリー消耗が異常に早くなる、不審なノイズが入るなどの兆候があれば、盗聴・位置情報追跡の可能性もあります。不安を感じたときは、専門業者に車両や自宅、スマホの調査を依頼するのも有効です。費用はかかりますが、安全を確保するためには重要な選択肢といえます。

スマートフォンのセキュリティ設定を見直す

ストーカー対策としてはスマートフォンのセキュリティ設定を見直すことも効果的です。
アプリの位置情報の共有機能がオンになっていると、無意識のうちに居場所が特定されてしまうおそれがありますので、設定画面からアプリごとに位置情報の利用を確認し、不要なアプリはオフにしておきましょう。

また、SNS連携やクラウド共有の設定も見直しが必要です。過去に加害者と共有していたアカウントが残っている場合、そこから情報が漏れる可能性がありますので設定変更を行いましょう。

ストーカー被害の対策として弁護士の相談するメリット

ストーカー被害が深刻化すると、自力での対応には限界があります。そのような場合に強い味方となるのが「弁護士」です。
ここでは、ストーカー被害を受けた方が弁護士に相談・依頼することで得られる具体的なメリットを説明します。

接近禁止命令などの法的措置を迅速にとれる

弁護士に相談すれば、接近禁止の仮処分を申し立ててもらえます。
裁判所から接近禁止の仮処分命令が発令されれば、加害者に対する抑止力となり、ストーカー行為の再発を防ぐ効果が期待できます。

しかし、この申立ては、非常に複雑かつ専門的な手続きですので、法的知識がなければ適切に対応できません。ストーカーから身の安全を確保するには迅速な対応がカギとなりますので、専門家である弁護士に対応を委ねた方が安心です。

ストーカー被害に関する慰謝料請求の手続きをサポートできる

ストーカー行為により精神的苦痛を被ったときは、加害者に対して慰謝料請求が可能な場合があります。たとえば、「無言電話や執拗なSNSメッセージ」「待ち伏せや付きまとい」「盗撮・盗聴・自宅への侵入」など、被害内容が悪質であればあるほど、慰謝料の金額も高額になる可能性があります。

弁護士に依頼すれば、被害の内容と証拠をもとに適切な請求額を算定し、内容証明の作成や交渉、場合によっては裁判手続きまで一貫して対応してもらえます。被害者側が直接加害者と交渉する必要がないため、精神的な負担も軽減されます。

警察や加害者との対応をすべて任せられ精神的負担を軽減できる

ストーカー被害に遭った方の多くは、「怖くて自分で動けない」「警察に何を伝えればいいかわからない」といった悩みを抱えています。弁護士に依頼すれば、警察への同行、被害届提出のサポート、事情聴取時の同席なども可能です。
また、加害者が被害者に直接連絡してくるのを防ぐために、「今後の連絡は弁護士を通じて行うように」と伝えることもできます。

ストーカー被害は、放置すればエスカレートするリスクがあります。自分の身を守るために、どの選択が最善かを一緒に考えてくれる弁護士の存在は、非常に大きな支えとなるはずです。

まとめ

ストーカー被害は、放置すれば命の危険に発展するおそれがある重大な問題です。被害に気づいたら、まずは証拠を残し、安全を確保しながら、信頼できる人や専門機関に相談しましょう。

その際、警察や弁護士と連携すれば、被害届の提出や接近禁止命令、慰謝料請求など、法的な対策を講じることも可能です。早めの相談と適切な支援を受けることで、自分の身を守り、平穏な生活を取り戻すことができます。
ストーカー被害でお困りの方は、適切な対策を講じるためにも、まずは弁護士法人アークレスト法律事務所までお気軽にご相談ください。

野口 明男 弁護士

監修者

野口 明男(代表弁護士)

開成高等学校卒、京都大学工学部卒。
旧司法試験に合格し、平成17年に弁護士登録後、日本最大規模の法律事務所において企業が抱える法律問題全般について総合的な法的アドバイスに携わる。平成25年に独立し法律事務所を設立、平成28年12月にアークレスト法律事務所に名称を変更し、誹謗中傷対策を中心にネットトラブル全般に幅広く関わる。
弁護士と企業とのコミュニケーションに最も重点を置き、中小企業の経営者のニーズ・要望に沿った法的アドバイス及び解決手段の提供を妥協することなく追求することにより、高い評価を得ている。
単に法務的観点だけからではなく、税務的観点、財務的観点も含めた多角的なアドバイスにより、事案に応じた柔軟で実務的な解決方法を提供する。