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名誉毀損罪の時効は3年!無効になる前に訴訟を起こす方法

2020.10.04

インターネット上で誹謗中傷を受けた場合、加害者に対して民事上の慰謝料請求をするだけでなく、刑事上の責任追求として名誉毀損罪により刑事告訴をするという選択があります。とくに、誹謗中傷の内容が執拗かつ悪質である場合には、刑事告訴が再発防止のために有効な手段となることがあります。

注意しなければならないのは、名誉毀損罪で刑事告訴をする場合には、告訴期間の制限があることです。 また、これとは別に公訴時効というものが存在します。

こちらの記事では、名誉毀損罪の刑事告訴の期間や公訴時効に関する知識、実際に刑事告訴する場合のポイントについて解説します。

1.名誉毀損罪の時効期間

名誉毀損罪の時効期間

加害者に対して、名誉毀損罪として刑事上の責任追及をする場合、刑事告訴の告訴期限公訴時効という2つの時間制約に注意する必要があります。

1-1.名誉毀損罪の刑事告訴の期限は6ヵ月

インターネット上の誹謗中傷によって、加害者に名誉毀損罪が成立する可能性のある場合、何もしなくても警察が捜査してくれるわけではありません。

名誉毀損罪の場合には、犯罪の性質上、被害者は警察の捜査により事件が公になることを望まないケースがあります。そのため、警察が捜査を始めるためには、被害者からの刑事告訴が必要とされています。

警察が捜査を始めるための要件となっている犯罪類型を親告罪といいます。注意しなければならないのは、刑事告訴のできる期間が定められていることです。この期間を告訴期間といい、被害者が「犯人を知った日」から6ヵ月以内に刑事告訴をする必要があります。

1-2.告訴期間の起算日は犯罪行為が終了した時点から

告訴期間を過ぎると、刑事告訴ができなくなるため、親告罪である名誉毀損罪について警察は捜査をすることができなくなります。インターネット上の誹謗中傷の場合、相手が匿名であることが多いため、告訴期間の起算点となる「犯人を知った日」の解釈が気になるところです。

そもそも、「犯人を知った日」というのは、相手の住所や氏名などを被害者が詳細に知っていることまでは要求されないと解釈されています。そうであるとすれば、被害者が、アカウント名など加害者の手掛かりとなる情報を知った時点で、すぐに告訴期間のカウントが始まってしまうようにも思われます。

しかし、実際には、犯人のアカウント名を知っていたとしても、ただちに告訴期間が進行してしまうわけではありません。これは、告訴期間が進行するためには、そもそも犯罪行為が終了している必要があるためです。

インターネット上の名誉毀損の場合、誹謗中傷の投稿が削除されるまでは不特定多数の人が誹謗中傷を目にする可能性があります。そのため、投稿が削除されるまでの間は名誉毀損の被害が継続しているといえます。 したがって、投稿が削除されない限り、加害者を特定する情報を入手していたとしても、刑事告訴の期限は到来しないといえます。

1-3.名誉毀損の公訴時効は3年

刑事告訴の告訴期限のほかに、公訴時効という概念があります。公訴時効とは、犯罪の発生から一定の期間が経過しても犯人が割り出せなければ、罪に問えなくなるというものです。

誹謗中傷について被害者が刑事告訴をして、警察が捜査を始めたとしても、公訴時効の期間内に警察が犯人を特定できなければ、公訴時効の成立とともに加害者を名誉毀損罪で罰することができないことになります。

インターネット上の誹謗中傷による名誉毀損罪の公訴時効は、投稿日から3年で成立します。したがって、被害者が刑事告訴をする場合、警察の捜査が容易になるよう加害者の特定につながる情報は可能な限り警察に伝えておくことが大切です。

2.名誉毀損罪で刑事告訴する方法

名誉毀損罪で刑事告訴する方法

インターネット上で、誹謗中傷を受けた人が、加害者を名誉毀損罪で刑事告訴するためには、警察に告訴状や事件に関連する資料を提出する必要があります。このとき、投稿日時や投稿の内容が分かるように、該当する投稿の画面をスクリーンショットや、プリントアウトして用意しておく必要があります。

また、複数回の誹謗中傷を受けている場合には、被害の経緯が分かるように時系列で一覧化するなどの工夫も必要です。

3.名誉毀損罪の刑事告訴を弁護士に依頼するメリット

名誉毀損罪の刑事告訴を弁護士に依頼するメリット

名誉毀損による刑事告訴に関しては、警察はあまり積極的に受け取ってくれない傾向にあります。そのため、警察に対して、事実関係や証拠を法的な観点から整理したうえで、名誉毀損にあたる可能性があることを理解してもらう必要があります。

このとき、法的な知識が必要になるため、1人でこれらのことを行うのは難しいかもしれません。刑事告訴をする場合には、弁護士に対応を依頼することをおすすめします。

弁護士に依頼すれば、弁護士があなたの代理人となり、必要書類などを作成、提出を行うので、スムーズに進めることができるでしょう。