近年、スマートフォンの普及と比例して後を絶たないのがインターネット上での誹謗中傷です。この背景にあるのが、誰でも気軽にネット上で書き込めるようになった影響が大きく、風評被害となる記事の投稿がされやすいという特徴があります。
NAVERまとめ(ネイバーまとめ)は、このような被害が増大する要因のひとつ。不正確な情報や著作権に違反した記事が数多く掲載されており、問題視されています。そこで本記事では、NAVERまとめ(ネイバーまとめ)で起こり得るトラブルを取り上げ、それに対する解決法をご紹介します。
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NAVERまとめ(ネイバーまとめ)とは、韓国のIT企業の子会社であるLINE株式会社が運営するキュレーションメディアです。ニュース・ゴシップから、エンタメ・レシピ・ビジネス・雑学まで幅広いジャンルがあり、あらゆる情報を暇つぶし感覚で読むことができます。
2009年にサービスを開始したNAVERまとめ(ネイバーまとめ)ですが、日本最大のキュレーションメディアとして一度は閲覧したことがある人も多いのではないでしょうか。2018年4~6月の媒体資料によると月間PV数は20憶とあり、非常に多くのユーザーがNAVERまとめ(ネイバーまとめ)を利用していることを確認することができます。
そもそもキュレーションとは、あらゆる情報を自由に組み合わせ、1つのページにまとめて保存ができるサービスです。NAVERまとめ(ネイバーまとめ)では記事にアクセスされたPV数に応じて、キュレーターが広告収入を得られるシステムを採用しています。この誰でも気軽に記事作成ができる斬新なシステムであることも人気の理由でしょう。
利用ユーザーが多く、誰もが自由に記事作成できるNAVERまとめ(ネイバーまとめ)では、誹謗中傷やそれに対する風評被害が後を絶ちません。実際にNAVEARまとめで起こり得るネットトラブルや代表的な問題点を確認していきましょう。
NAVERまとめ(ネイバーまとめ)の大きな問題点のひとつとして、記事の無断転載が挙げられます。本来、記事というのは執筆者のオリジナルである必要がありますが、キュレーションメディアはあらゆる情報をまとめるだけのサイトです。基本的には、他人が書いた記事をコピー&ペーストしているだけで、場合によっては訴訟することができるケースもあります。
※ネット上で著作権侵害となるケースや削除依頼方法については、下記の記事にて詳しく解説しておりますので、あわせてご覧ください。 近年はSNSや動画サイトなどの利用が一般的となり、誰でも簡単に写真や動画、文章をアップロードできるようになりました。企業だけでなく個人のクリエイターも情報発信が容易となり、様々なコンテンツがあふれています。創作・制作側、読者・ファンともに... 【弁護士監修】ネット上で著作権侵害になるケースとは?削除や対処の方法 - 弁護士法人アークレスト法律事務所 |
また、自由に記事の作成が可能なNAVERまとめ(ネイバーまとめ)では、企業や商品に対する誹謗中傷も問題視されています。記事の中には事実とは異なるフェイクニュースがあるなど、被害も大きくなる一方、月間20億PV以上と利用ユーザーも多く、企業の信用やブランドのイメージに大きな影響を及ぼす可能性が十分にあると考えられます。
このように、NAVERまとめ(ネイバーまとめ)に投稿された記事は、法律的にも問題があるものが多いのは確かです。根本的な対処法として、そのような記事を作成した人に対し、法的な請求をすることはできます。それでは、サービスを提供する運営側に責任はないのでしょうか。
まず、認識として持っておきたいのが審査基準です。基本的にはメールアドレスとニックネーム、パスワードを設定するだけで投稿することができます。また、運営もチェックしているものの、事前審査もないため、不適切なまとめが混入するケースも十分に考えられます。こういった問題点に対して、どのような法的責任を負うのでしょうか。
しかし、実際にはNAVERまとめ(ネイバーまとめ)で誹謗中傷や無断転載にあたる記事に対して、運営側は責任を負わない仕組みとなっています。あくまで、すべての責任は記事の作成者であり、何かしらの賠償責任などを請求する相手は記事作成者です。これらのことは、NAVERまとめ(ネイバーまとめ)を利用する際の条項にも書かれています。
スマートフォンが普及した現代において、NAVERまとめ(ネイバーまとめ)は利便性の高いメディアのひとつです。しかし、無断転載や誹謗中傷に関する明確なルールが設けられてないために、被害者が多発していることも事実です。
また、NAVERまとめ(ネイバーまとめ)で不適切な記事が混入していても、運営は一切の責任を負わないとしています。個人で削除依頼をする、もしくは弁護士が画像や記事削除の依頼を行ってください。必要に応じて訴訟なども承っています。